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何にもない日記 may4.exblog.jp

バイクとクルマと趣味と物欲の、何にも「なら」ない日記ですよ。GSX1100S KATANA、RGV250ガンマ、NSR250R、ランサーエボリューションなんかを取り扱っております。


by group-a

フロントブレーキのエア抜き、最後の一手

2019.05.20 追記

過去に書いたこの記事へのアクセスがけっこうありますが、良い内容ではないので、その後に解ったことなども踏まえて追記致します。

まず、普通にエア抜きをしてもレバーのタッチが良くならないのは、エア噛みだけが原因ではない可能性があります。
油圧ディスクブレーキでレバーのストロークに遊びのような部分があるのは、キャリパーのピストンが制動中の状態から僅かに戻るからですが、キャリパーのピストンやオイルシール、ダストシールに固着、張り付き、引きずりがあって動きが悪くなると、戻り量が大きすぎることによるレバーの遊び量の増大や、逆に、ピストンが制動時のまま戻らず遊びがほとんど無くなってパンパンになったりします。
エアが噛んでいる場合は、レバーに引き応えが出ているにも関わらずフワフワとした感触がしてさらに握り込める状態になります。

しつこくエア抜きしても遊びが適正にならない場合は、キャリパー側に問題があることを疑ってみる必要があります。

ブレーキキャリパーの動きが悪くなる原因は、ピストンやキャリパー本体の腐蝕、フルード固化物の堆積で、これらによるピストンの固着や、シール圧迫が発生している場合はエア噛み以前の問題となります。

また、ブレーキレバーを力強く引いた状態で縛って置いておく方法が言われていますが、この方法に意味が有るとすれば、ピストンに対するダストシールやオイルシールの滑りを時間をかけて発生させ、良い加減の位置に落ち着かせることにあると思います。
但し、これで改善したとしても一時的なものに過ぎないこともありますし、シール溝が固形物だらけで固着気味の状態では何日間縛っていても直る見込みはありません。

結局はマスターシリンダーやキャリパーのメンテナンス・清掃をしっかり行い、ピストンがスルスル動くようなベストコンディションにしておくことが解決の近道であるように思います。

追記は以上です。以下より記事本文です。


カタナのフロントブレーキオーバーホールのあとエア抜きをやりましたが、ブレーキレバーの遊びが30mmになってしまいました。既定値は5~20mmなので、これはちょっと多すぎです。

それで、ネット上に記載のあったブレーキレバー縛りもやってみましたが、残念ながら効果なし

そこで、エア抜き作業としては最後の一手、マスターシリンダーをハンドルから外して立てた状態(エア噛みの可能性が高いバンジョー部を最も下にする)にして、“キャリパーピストン戻し逆噴射”を敢行することにしました。

※今回は写真がありません。字ばっかりですがご容赦を。

ちなみに、これまでにやった作業はこんな流れ。

1.キャリパのブリーダバルブにシリンジポンプ(注射器)を接続、吸引してフルード充填
2.ブレーキレバーのストロークによるフルード充填と気泡確認
3.通常のエア抜き(キャリパのブリーダバルブからのエア抜き)
4.キャリパピストン戻しによるフルード逆流(マスターシリンダーはハンドルに付けた状態)
5.走行後のエア抜き(キャリパのブリーダバルブからのエア抜き)
6.ブレーキレバー縛り

まず、マスターシリンダーを立てるので、リザーバタンク内のフルードを減らしておきます。
キャリパのピストンを戻すのはパッド交換のときに普通にやりますが、マスターを立てた状態ではタンク内の内圧上昇によるフルード漏れの可能性があるためです。
マスターシリンダーがエア噛みする可能性も高いですが止むなしです。

次にアッパーカウルを外し、フロントブレーキマスターシリンダをハンドルから外します。
そして、ウエスを敷いた上にマスターシリンダーを立てかけておきます。

この状態で、パッドを外し、左右のキャリパーのピストンを押し戻します。

キャリパーから逆流したフルードが、マスターシリンダーのバンジョー部に残っているかもしれないエアを押し上げてくれればコレ幸い。
左右合計8個のピストン戻しが完了したら、パッドを元通り組み付け、マスターシリンダーをハンドルに固定します。

このあと、エアが入ったマスターシリンダーのエア抜きですが、リザーバータンク内の圧力が高くなっているので、ふたを開けるときはフルードの飛び散りに注意です。
ふたを開け、ブレーキレバーをブレーキスイッチが作動する程度の小さいストロークで作動させると、出るわ出るわ、吸い込んだエアがかなり出ました。
かなりのエアが入ったようです。

気泡が出なくなるまでレバーをストロークさせたら、一旦、リザーバータンク内のフルードを減らし、マスターシリンダーをハンドルから外してギリギリまでシリンダーを逆に傾け、レバーをストロークさせてエアが残っていないか確認します。

気泡が出ないことを確認したらマスターシリンダーをハンドルに固定し、フルードを満たしてふたを閉め、ひとまず作業完了です。

これでレバーの遊びを測ってみると・・・、20mmになっていました!

これでもまだ、握った感じストロークが多い感覚がしますが、今日の作業は無駄ではなかったようです。
とりあえず、エア抜き作業はこれで一段落とします。
Commented by 通りすがりの隼乗り at 2021-03-27 18:50 x
ブレーキの引き代が大きくなってしまい途方に暮れていました。
とても貴重な記事、ありがとうございます。
Yahooブログロス以来、有用な情報の検索がとても難しくなっていて、このページの様な記事はとても貴重で助かります。
大切に参考にさせて頂きます。
Commented by group-a at 2021-03-27 19:51
コメントありがとうございます>通りすがりの隼乗りさま

こんなブログですが参考になれば幸いです。
私も他の方のブログをだいぶ参考にしていましたが、おっしゃるようにYahooブログが削除されてブックマークしていた多くのサイトが見られなくなってしまって残念に思っていました。
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by group-a | 2010-06-05 18:05 | GSX1100Sカタナ | Comments(2)