RGV250γ(VJ21A-J型)修理・整備記録
とある筋から手に入れた赤白/J型のRGV250γ(VJ21A)、ナンバー・自賠責は無く、タイヤもカチカチに硬化した状態で走行不可でしたのでトラックに載せて運搬中、タイヤを買いにショップに寄った時にこんな問題を持った車両であることが判りました。
VJ21Aと、それとほぼ同じ設計のVJ22Aのこの部分は、
スイングアームの上下動によってリンクプレートが上下する際、ショックアブソーバを作動させるよりもフレーム側に力が集中してしまいますよね。
クラックがほぼ完全に入ってしまっているように見えますが、チョビっとだけ残していちおうつながってはいたようです。
ガンマをよく知る人、まして業者ならまず手を出さない車体というわけです。
いきなりこんな問題が発覚したわけですが、落ち込んでいても仕方ないのでそのままバイク屋さんに直行、修理の相談と相成りました。
修理は基本的に溶接です。今後も安心して乗れるようにしたいという希望だけ伝えて修理のしかたはお店にお任せし、それまでに出来る作業を少しずつ進めます。
まず、預けて1週間後に外装の取り外し。
カウルは非常にきれいなのでそのままでもほぼOKでしたが、少々の汚れを洗浄し、古くなった断熱シートは新しいものに貼り替えました。
マフラーを外したついでにちょっと余計なことを。1番シリンダー側の排気バルブカバーを開けて見ちゃいました。
そしてスイングアームを外して準備完了。
修理日の作業はここまでです。この日、取り外したキャブレターは持ち帰ってオーバーホールです。
またまた1週間後、オーバーホールしたキャブレターを取り付け。
ホイールベアリングが逝ったのかもしれません。
点検したところ、リヤハブ・ホイールベアリングに少しガタつきがあったため交換することにしました。
こちらは両面シールドの6205ZZに交換。
続いてホイールベアリング。
さて、ベアリング交換後の試走の結果ですが・・・
異音は無くなりませんでした。
ホイールの音は無くなったようですが、クラッチを切ったりギヤをニュートラルに入れたりしながら惰性で走らせると波打つように音の大きさが変化する異音がします。
走行中にしかしない音っていうのは難しいですね。。。
音が波打つように変化する、ってところからすると、チェーン廻りかもしれません。ついている古いチェーンの伸びが不均一で、張ったり弛んだりするのが確認されていますので、それが波打ち音に聞こえているのかも。
チェーンについてはまた改めて。。。
さて、このあとは磨きこみです。
クラッチカバーはなんと、塗装が剥がされてバフがけされていたのでしょうか??
アルミのバフがけなんぞあとがめんどくさいだけなので個人的には好みではありません。
※VJ21AのエンジンJ205は一部に塗装なしのクラッチカバーが使用されていたようです。資料がありませんので不明ですが、初期の生産分がそうだったのではないかと考えられます。
それより、ボルトなどの鉄部品の磨きこみが好き(笑)。真鍮ブラシが手放せません!
キックペダルやクラッチレリーズアームも輝きを取り戻しました。
タンクは文句ないコンディションでした。
シリンダーブロック外観も。
マフラーは残念ながら再塗装。
以前乗ってたK型は縦にヘアラインが入った仕上げでしたが、これはライン無しです。
今回のも前に乗っていた黒ガンマと同じ形式で、マイチェン前後のちょっとした違いがある程度です。
27年前のバイクですからねぇ、このぐらい古いバイクになるとタンクの中の錆やガソリンスラッジは当たり前ですので驚異的でした。
なるほど、こういった強化方法もあるんですね。今度修理するときに参考にさせて頂きます。
調べてみましたらGJ21Bからリヤサスリンクの大まかな構造はVJと似ているようですね。スイングアームと連結しているリンクが固定か可動かの違いはあるようですが。
フレーム側の支持部も似てますね。
ただ、申し訳ありません、GJ21Bについては所有したこともなく、現車のリヤサス部を観察したこともありませんのでよく解らないというのが正直なところです。
VJ21A、VJ22Aのリヤサス破損はわりと簡単に検索でヒットしますが、GJのほうは見受けられないので、その種類のトラブルは少ないか、または無いのかもしれません。
いずれにしましても正確な情報を持ち合わせていませんので、参考にならずすみません。