ブレーキパッド変更
GSX1100Sカタナを入手したのは2007年5月。もともとついていたブレーキパッドが消耗して最初に交換したのが2009年5月で、この時以来、フロントブレーキにはRKのUA7というブレーキパッドを使ってきました。
ストリート用としてはスポーツ寄りで、ドライ性能に優れ、されどローター攻撃性は低く、耐摩耗性はやや劣るものの、バランスの取れたセミメタルパッドということで使ってきました。
実際、効きについて不満は無く、どのレンジでもよく効いていましたが、ブレーキディスクが2万キロ台で摩耗しています。
2011年5月に最初の交換をして、その時がオドメーター読みで20,078km。途中で240km/hメーターに交換されていたので実走行距離は不明ですが24,000km程度と思われます。
そこから約29,000km走行、またもや摩耗が限界を超えたようです。
実はリヤブレーキも使用限界に達していて、前後合計3枚、新品を買う羽目となりました。既に入手済みです(汗)
ファイナルエディションのフロントブレーキは、メーカーがファイナルを発表したときのプレスリリースでは、
・チェーン、フロントディスクローター、リヤサスペンションダンパーを質感の高いゴールドパーツ(金色)とした。
・前輪ディスクブレーキに、軽量・高剛性の対向ピストン4ポットキャリパーを採用し、制動時の信頼性を向上させた。
とアピールされていますが、ファイナルのフロントブレーキこそ、頭の痛いウイークポイントだったのです。
TOKICOの対向4ピストンキャリパーは、当時発売の他のモデルでも使われていたものだったと思いますが、常に固着気味です。特に小径ピストンの動きが非常に悪く、オーバーホールでシール溝等をキレイに清掃しても動きが改善せず、大小4つのピストンが均等に動くことはありません。
また、シールの引き摺りも酷く、メンテナンスの時にいたずらにピストンを多くせり出させるとダストシールまで引き連れてはみ出すことがあるので要注意です。どうも個体差では無いようなので、造りの問題かもしれません。
キャリパーの内側がアルミの地のままで表面処理がされていないため、腐食もしやすいです。
取り付けピッチ62mmのキャリパーは、純正としては珍しいものではないと思いますが、ローター径300mmということと、フロントフォーク・アウターチューブの形状を含め、SRまでのすべてのカタナとブレーキシステムが異なります。そのため、ブレンボやニッシンなどのキャリパーを付けるためにカタナ用として作られたサポートに互換性が無く、ブレーキシステムのアップグレードもままなりません。唯一、ユニコーンジャパンからサポートとディスクがセットになった商品が出ていますが、ブレンボキャスティングキャリパーは別途用意しなければならず、かなりいいお値段です。
また、片押し式シングルピストンキャリパーが付く全年式共通サイズのカタナのホイールに対向4ピストンキャリパーをつける関係でディスクのオフセットが非常に大きく、ディスク単体で見ても互換性に難があり、そのまま取り付けられる300mmの社外ディスクは存在しません。
にしても、3万キロも保たずにディスクが摩耗してしまうなんてのは辛すぎるので、新品のディスクに替える前に、使うパッドを考え直してみます。
デイトナのブレーキパッドの中でディスク攻撃性がとりわけ低い商品で、ライフを犠牲にしつつも効き具合にこだわったものだとのことです。おそらく、ダストが多量に出るのでしょう。
新品の表面と使用途中のものとでは比較は難しいですが、RKのパッドのほうがメタルフレークが大きく荒いように見えます。