紙一重
連日、ニュースで犯行に至るまでの経緯や背景が報じられている。
一昔前だと、このような事件は常識では考えられない理解不能の事件と言われていたと思うけど、最近はそのようなことが言われることもほとんどなくなった気がする。
街の人混み、電車の中、オフィス、学校・・・
多くの人が集まる場所でごく普通に暮らしている大勢の人々も、その裏には実は暗い影があるのかもしれない。
無表情にやり過ごしている人も、何かのきっかけで犯罪や事故の関係者にならないとも限らない。
多くの人々が、苛立ち、望みを失い、どうにもならない無力感にさいなまれながら、紙一重のところで、やっと平静を保っているのかもしれない。
犯罪者になるのもならないのも、生きるのも死ぬのも紙一重なような気がする。